テレビやラジオの放送事業に加えて、赤坂サカスのイベント、赤坂BLITZ・赤坂ACTシアターの運営など放送以外にも事業を展開。
【デジタル戦略によるブランド認知】”テレビ局からグローバル企業へ”ブランドイメージ強化への取り組み事例
今回お話いただいた方
株式会社TBSホールディングス
総合プロモーションセンター ブランドコミュニケーション戦略部
川鍋 昌彦様
株式会社TBSホールディングス
総合プロモーションセンター ブランドコミュニケーション戦略部
丹治 直子様
インタビュアー
クラシノ株式会社
ディレクター
縣 英寿
テレビ放送局としての認知だけではなく、グローバルに展開を行う事業活動を広く認知してもらいたいという目的から、デジタル観点で、この課題を解決するために当社に相談をいただきました。
ヒアリングや議論を通じて、企画に基づいた最適なデジタルコミュニケーションの設計、ターゲットの整理、デジタル導線の見える化、デジタル広告の実行、効果検証を取り組みました。
ブランド意識調査ではイメージアップの結果を得ることができ、次回施策に繋がるプロジェクトとなりました。
デジタル広告における配信戦略を企画段階からご相談いただいています。
今回の事例
TBS様の新しい取り組みを集約したWEBサイト「INNOVATION LAND(イノベーションランド)」。
「東京を超えろ。放送を超えろ。」と掲げているように、TBS様はテレビ放送以外にも、人気スポーツ番組「SASUKE」の世界展開やNetflixなどの海外配信プラットフォームへの展開、舞台「ハリー・ポッターと呪いの子」の日本公演など、テレビ以外の場でも様々なコンテンツを展開されています。
サイトは5つのゾーンで構成され、TBSが取り組む新しい施策の紹介やインタビュー、赤坂再開発の情報などを発信しつつ、今後、TBSならではの赤坂グルメ情報や赤坂スポット情報など、「便利な赤坂情報サイト」としても機能させていく。(※赤坂の情報は今後公開予定)
ただ、テレビ放送局としての認知は高いものの、その他で展開されている事業や取り組みの認知には課題を抱えており、
デジタル面を活用した認知施策も今後必要になるということから、より効果的なコミュニケーション設計を探求するために第三者の意見も交えて検討したいというご要望でした。
そこでクラシノが関わった部分としては、TBS様のブランディング戦略を元に、
デジタル面でどのようにコミュニケーションを設計していくかをヒアリングを行いながらご提案致しました。
このブランディング施策は、単発的な施策ではなく中長期的な取り組みとして、数値的にもブランド効果を実感し、ブランディング効果を継続的に高めていくための重要なステップであり、
クラシノが配信作業を代理するのではなく、ご担当者様と一緒に、配信プランや施策の意図、配信数値の動向、ファインディングスを共有しながら、
テスト配信を段階的に行い、メインの配信時期に最大の効果を得られるように分析/報告/議論を繰り返しながら、施策を実行していきました。
当時の背景
縣:
今回、ブランドコミュニケーション戦略における弊社とのお取り組みについてお話を伺えればと思います。どういった状況か教えていただけますか?
川鍋さん:
ブランディングを所管する部署として、自社が生み出すコンテンツと局のイメージを扱ったブランド価値を高めてテレビ局とコンテンツをしっかり紐付け、ブランド価値を高めていこうという方針があり、編成や番組制作の現場とも相談し、施策を行っていこうとなりました。
デジタル広告出稿は10年以上前から番組プロモーションの分野を中心に行っていますが、ここ数年はその比率も格段に高まりつつあり、放送波ではリーチ仕切れない、特に若年層を中心にTBSコンテンツに対する興味を持っていただくために、今回ご相談させていただきました。
縣:
TBS様は、企業サイトのブランドステートメントにもあるように、ロゴビジュアルなども自社で制作されたんですよね。
川鍋さん:
そうなんです、そこはデザインセンターが中心に行っているんですが、自社で行うのは珍しいと思います。
もちろん、外部の方にアドバイスを頂いたりと知見を入れた上で取り組みました。
クラシノに相談された理由
縣:
そういった状況の中で、弊社にお声がけいただいた理由を教えていただけますか?
川鍋さん:
御社とは、ブランドコミュニケーション戦略部でのお付き合いは今までありませんでしたが、テレビのプロモーション部でWEB広告の運用をお願いしていたことは知っていました。
プロモーション部に聞いた所、非常に評判がよかったので、今回まずはご相談をさせてもらいました。
縣:
ありがとうございます。他の部署でご評価頂いて、それがキッカケでご相談をいただけるのは非常に嬉しく思います。
実際に、一緒にお取り組みした結果としてはいかがでしたか?
川鍋さん:
一緒に取り組んだものはイメージが向上したという調査結果を得ることができ、安心しています。
しかしながら、中長期的に見ても同じことが言えるのか、継続的に取り組む必要があるのではないかと思っています。瞬間的に話題になって終わりではなく、時代に合わせて対応をしていく必要があります。
TBSはテレビ放送が事業の中心ですが、実際には新しい取り組みにも積極的に取り組んでおり、放送以外の分野にも幅広く進出しています。これらの情報を広く知ってもらい、TBSの多様な活動をアピールしていきたいと思っています。
縣:
そうですよね。INNOVATION LANDにあるように赤坂エンターテインメントシティ計画などは、テレビ放送局の枠を超えた取り組みですよね。
丹治さん:
TBSの放送以外の取り組みは、まだまだ知られていないので、伝えていきたいと思っています。
例えば、赤坂の都市開発やコンテンツの海外展開など、非常に様々なんです。
縣:
実際、赤坂駅を降りてすぐのところにあるハリーポッターのショップも、TBSさんが手掛けているんですもんね。
海外配信プラットフォームでのコンテンツ世界配信/グローバル向けコンテンツ制作THE SEVEN
赤坂エンタテイメントシティ計画/舞台ハリーポッター呪いの子なども行っている。
INNOVATION LAND 新たな取り組みについて
縣:
丹治さんは、TBS様の新たな取り組みについて、INNOVATION LAND等では、どのように関わられているんでしょうか?
丹治さん:
私はINNOVATION LANDにもアーカイブされている、TBSドラマビジュアルやバラエティビジュアルの制作やコミュニケーション設計を行っています。
ブランドムービー「SASUKE篇」「火曜ドラマ 君の花になる篇」「舞台ハリー・ポッター篇」なども制作しました。
縣:
舞台『ハリーポッター』の動画は、再生回数も多く、多くの方に視聴されていましたね。特に、映像のカメラワークが独特で、アトラクションを想起させるような演出で、ワクワクしました!
丹治さん:
ありがとうございます。作品の世界観を意識して視聴された方がワクワクした気分になれればと思って制作しました。
川鍋さん:
そうなんです。そのため、ブランディングやデザインセンターなどの部署では、近年、テレビ制作の文脈ではない方の知見もどんどん取り入れていこうという動きが出てきています。
縣:
キャリア採用の方の割合が非常に多いんですね。
川鍋さん:
最近では、キャリア採用で入社される方の割合が非常に多くなっている状態だと思います。
他社から来られる方も多く、海外への展開も行っているため、国籍を問わずコンテンツ制作に情熱を持って取り組める方々が多く集まっています。
縣:
取り組みとしても幅広く展開されていますが、人材に対してもオープンなんですね。
こういったTBS様の様々な取り組みを伝えることは採用ブランディングにも関わってきますよね。
丹治さん:
私自身もTBSの多角的な取り組みに興味を持って転職してきたので、それらを伝えることでリクルート面でも貢献できたらと思ってます。
クラシノの強み
縣:
このプロジェクトをキッカケに、切り口を変えた他のプロモーションもご依頼いただいておりますが、弊社を評価していただいているポイントを教えていただけますか?
川鍋さん:
沢山の代理店さんとお付き合いさせてもらっていますが、クラシノさんは、ターゲットや試算以外に、かなり手前の助走期間から相談に乗っていただいたり、運用途中の段階でも、運用方針の変更にも柔軟に対応してくださっています。
また、最終的な分析報告も細かい所まで分析をしていただけるので、対応に非常に満足しています。
縣:
ありがとうございます。ちなみに、僕らは動きながらも、こうした方がどうでしょうか?といった感じでご提案をしてしまうんですが、そこらへんはどう思われていますか?中々伺う機会もないので…。
川鍋さん:
WEBは変化が速いので、ちょっと様子を見ているとあっという間にトレンドが変わってしまいます。
そんな中、クラシノさんは相談した時に、何が良いのか、どのように出すのが良いのかというディスカッションから始めてくださるため、非常にありがたく感じています。
縣:
僕らもますます良いご提案ができるよう努力していきたいと思います。
ちなみに、僕らの案も含めて、その後は改めて社内で議論をされるのでしょうか?
川鍋さん:
そうですね。番組単体であれば、プロデューサーや事務所さんの確認で進めることが多いんですが、ブランディングでは、全社的な関わりになるので、議論をしっかり行って決定することにしています。
縣:
ありがとうございます。今後も議論のキッカケやその後の方針に少しでも役立てたら幸いです。
最後に、今後弊社に期待されることがあれば是非お願いいたします。
川鍋さん:
運用から、もう一歩先のフェーズも一緒に取り組んでいけたらと思っております。
縣:
はい、まさに弊社が関わっていける部分かと思いますので、是非ご相談ください。
本日は誠にありがとうございました!