都市部を中心に投資用単身マンションの企画、建築、販売を主とした企業
【CPCが高い!】リスティング広告以外で成果が出にくい業界が直面する集客手法の改善事例
投資用アパートメントの企画、マーケティング、開発、建築、販売
セミナー申し込み
不動産投資(マンション投資)のセミナー申し込みを目的とした集客を実施していたが、リスティング広告のCPCが高騰。ディスプレイ広告を展開してもCVRが低く、思うように新規顧客を増やせない状態だった。
潜在層へ効果的な接触を狙うための広告設計・実行・評価を実施。
CPAを目標値の1/5に抑えつつ、集客した見込み顧客の成約率が他代理店の中で1位であった。この結果を受け、集客の仕組み化に繋げることができた。
今回の事例
ユーザー視点からメディアプランを作成。媒体の選定や広告設計(導線設計・記事LPの作成・施策の進行)、セミナーに参加するユーザー調査を実施。
当時の背景
縣:
本案件の背景を教えてください。
松本:
デジタルアドに力を入れてるお客様で、リスティング広告以外ではCPAが見合わず、またKWの単価の高騰もあり困っていらっしゃいました。件数を増やすべく、他の広告媒体から集客を増やせないかとご相談をいただきました。
検討した広告媒体
縣:
集客と言っても多岐に渡るかと思いますが、どのような施策を実施したのでしょうか?
松本:
リスティング広告以外、例えばディスプレイ広告やSNS広告を検討しました。この施策を採用すると、まだ不動産投資を検討していない人にも広告が表示される可能性があります。熱量の高くないユーザーに検討してもらうにはどうしたら良いだろうかとストーリーを作成しました。
「ユーザー」としてサービスを体験してみる
松本:
また、施策立案の参考になると思い、まずはサービスを理解するためにも、実際にセミナー参加と営業さんたちの話も聞きにいきました。
縣:
行動力、すごいですね。
松本:
ユーザー目線に立つ一番の近道なんです。結果、とても参考になりました。危うく契約しそうになるくらいでした。
ユーザーはなぜ不動産投資に興味を持つのかを深掘りする
松本:
そこでこのセミナーが面白いことが伝われば良いんだ!と思い、セミナーの内容と、断り方も添えて記事を書きました。その後は、どこの媒体にこの記事を掲載するかを考え、出稿単価が安い媒体、かつ記事を読んでもらえる配信面を探したのです。
縣:
どうして記事なんでしょうか?
松本:
不動産投資に関する知識を伝えるには記事型が良いと判断しました。また、興味を持って読んでもらいたいため、WEBサイトのニュースとニュースの間に広告が表示される場所に配信をしました。
リスティング広告は、顕在化したユーザー(KW)へ広告を出すため直接的な訴求内容で良いのですが、今回はディスプレイ広告へのチャレンジでしたので「手段=不動産投資」にたどり着く手前のフローを考えました。
そこで「なぜ不動産投資を行うのか」という動機について調査を行いました。そこから分かったこととして、不動産投資を行うのは今ある資産を増やしたいというニーズが大半を占めることが分かりました。また「なぜ資産を増やしたいのか」という動機についてもあわせて調査しました。
結果「老後に不安を感じているユーザーが自発的にリサーチを行い、その結果不動産投資に興味を持った」という経路が明確になり、老後不安を起点にセミナーの情報をわかりやすくまとめた記事を作成しました。
CPCを1/5までカットし、成約率UPに貢献!
縣:
実際に反響はあったんでしょうか?
松本:
施策を実施した結果、集客単価(CPC)を今までの1/5まで下げることができました。いくつかのABテストを実施して一番良かったのが「老後不安」をタイトルとした広告だったというのも興味深かったです。 しかも、セミナー予約数上限になった瞬間もありました。セミナーと同じ内容をインプットして送客したためか成約率も高かったようで、営業さん同士の奪い合いが発生したくらいです。
成功した最大の要因とは?
縣:
ありがとうございます!最後に伺いたいのですが、この事例を振り返ってみて、施策が上手く進んだ要因はなんだったと思われていますか?
松本:
ひとつめは、ユーザーと同じ体験をした上で、ユーザーが不動産投資を選んだ一歩手前のヴィジョンから施策を設計していく、という手順を踏んで進められた点です。それに加えてより安く、より多く広告を出せるよう、各媒体にあわせたプランを用意する必要があると思います。配信方法ごとに最適な施策があるということです。
もうひとつの要因は、サービスの強みを知り、ユーザーのニーズを意識してどのような広告をどこで出すかを考えることです。大抵の広告が重要視しているのは「ユーザーの獲得」ですので、「ニーズ(目的)」ではなく、温度感が高い「ウォンツ(欲求)」の状態を意識して考えていくことが重要なポイントとなります。ついついひとつのことに集中してしまいがちになるので、なぜユーザーが選んでくれたのかを常に客観的に考える必要があるんです。
縣:
なるほど。僕ら自身も、なぜそのサービスや商品を選んだのか、という動機を考えるのが重要なんですね。お時間ありがとうございました!
松本:
ありがとうございました!
こちらの記事では編集部がマンション投資社の事例について担当コンサルタントに聞いてみました。